生地比容積(型比容積)とは?
『1gの生地が占める体積の大きさ』

密度(g/cm3)の逆数。
◆ 型の容積の求め方

図のような型があるとしましょう。
型は台形をしているので

計算式は (A+a)/2×(B+b)/2 ×H  (cm3)

となります。

計算が苦手っ!!という方は
型に水を入れて量った重さが容積に等しいので
やってみてください。

計算した物とほぼ同じような値になると思います。

H:高さ   A、a、B、b、Hの単位:cm
◆ 求め方の例
容積2200cc=2200cm3の型があったとします。これで生地量550gのパンを作ります。

生地比容積はというと・・・

 生地比容積= 容積÷生地量=2200÷550=4.0

ここで求めた値が生地比容積になります。


この値が大きいほど軽い食感のパンが出来上がります。逆に小さいと食感が重くなります。
値が小さいと、型に対して生地の占める割合が多くなる訳ですね。

また、釜伸びにも大きく影響します。
値が大ほど釜伸びは減りますヨォ〜!

この値は、ある程度は作り手の好みの問題です。
色々変えて自分の好きな食感を探って見てください。また違ったパンになりますヨォ〜。

型に対して生地量が増えるということは・・・

焼成時間、温度も微妙に変わってきます。
生地が多ければ、そのぶん火通りは悪くなってきますから調節が必要です。
◆ 生地量とは・・・?
生地量、、、そうです、簡単です。
材料を全部たした値が生地量になります。

では、何か混ぜ物をする時はどうでしょうか?レーズンとかチョコとか。。
これも生地量に入ります。この場合は 『総生地量』 と区別しましょうか。

デニッシュや、折り込みシートを使う場合も、このように総生地量で考えています。
この時、求める生地比容積は

容積÷総生地量 という事になります。
◆ 粉量を求めてみよう♪
上記の2つを考えながら、自分の型にあった粉量を求めてみましょう!

手持ちの型容積は2200ccだとします。
この型を使って生地比容積4.0のパンを作るとしますね。


この条件を満たすために必要な生地量は

生地比容積=型容積÷(総)生地量
4.0=2200÷(総)生地量

となるので

(総)生地量=2200÷4.0=550

550gの生地が必要だと分かりました。では、この数字から粉量を求めます。


一般にはこの計算を行うときに

粉量=生地量÷1.8 』

という式を使うことが多いのではないでしょうか?


私もこの式で求めていました・・・でも、これで求めた粉量で生地量を計算すると
はじめに求めたかった生地量との間に『差』が出てしまいます。
当然、生地比容積の値も変わってしまいます。


実は1.8というのは、大まかな数値であって
本来ここに入れなければいけない数値はべーカーズ%の合計なんです。
なので、作るパンの配合によって微妙に違います。

この事を、私は知りませんでした(^ー^;)


正確に粉量を導き出そうと思うなら、まずベーカーズ%の合計をだします。
単純に足していけば良いです、例えば合計が195だったとしましょうか。

それを100で割った値を式に代入します。

粉量=550÷1.95≒282

これで2200ccの型で比型容積4.0のパンを焼くには粉量を282gにすれば良いと分かります。




生地に何か(折り込みシート、粉、レーズンなど)混ぜる場合の粉量の考え方は
私もまだ未知な部分が多いので書きません。

ただ、考え方としては混ぜる物の体積増加分を考慮して粉量を決めないと
型ものでは詰まったパンになります、生地量が増えますからね


以上のことを、私の解釈で書いてみました!参考まで。
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